状況 : なぜ,Web Writingか? [NewsPaper & WebNewsとの比較]
ICT時代の特徴
・表現者としての自立が促される。
・自分の情報は自分で管理する。
・情報の入手は,自分の責任で行う。
1990年代までは,
自分の声は向こう三軒まで届くのがやっと,
といった時代でした。
長屋の熊さんや八っつあんが,
どんなに正しい道を説こうとも,
見ているのはお天道様だけ!
しかし,
21世紀のICT社会では,
ブログなどを活用することによって,
時間と空間を超えて
意見を述べることが可能になりました。
「報道」形式の多様化 ―― 問題点の確認 ――
若者たちは,社会のオピニオンリーダーとして情報社会に君臨してきた新聞から
次第に離れていこうとしています。
「新聞」に代表されるマスコミが,相対化されつつあるといえるでしょう。
実際,新興住宅地では次の理由から新聞をとらない家庭が増えてきました。
(1)金銭的理由 : ローンを抱えていて家計が苦しい。
(2)時間的理由 : 夫婦ともに朝早く出勤し夜遅く帰宅するため,新聞を読む暇がない。
(3)費用対効果 : お金と時間を,有効かつ合理的に使いたい。
(4)情報の内容 : 新聞は知りたい情報を載せていない。
(4)については,重要な問題です。
思いつく限り,問題点をならべてみましょう。
- 男性の眼から見た紙面構成であり,女性の感性が反映されていない。
- 料理などの記事が少ない。
- ファッションに関する記事が少ない。(研究・調査不足)
- 陰湿な事件を取り上げる傾向が強く,幸せな気分にはなれない。
- ゲームに関する記事は皆無。
- インターネット関連情報が希薄。
- 携帯電話に関する情報が少ない。
- 重要なHPがあっても,意図的に無視している?
- 絶対に見たくない広告(週刊誌や紙上店舗)が必ずついてくる!
新聞には,週刊誌などの下劣な広告が毎日掲載されます。
そのような新聞社が,
毅然とした態度で若者のマナー違反を叱る資格があるのでしょうか?
「表現の自由」という名のもとに,
経営優先の企業体質が露出しているのではないでしょうか?
確かに新聞各社は,
専門的な知識を有した記者による深い調査と考察とで
社会的存在意義をアピールしようとしています。
しかし,
「売る」ことを前提にした紙面作りは,
結果として「敵」を作ることを避ける傾向が強く
世論に迎合した記事なることが多くあるようです。
たとえば,
増税問題・年金問題などについて,
正確に未来の危機を予想し,
それに対する選択肢を提示できた新聞社があったでしょうか?
国民の耳に快く響く紙面作りに終始してきたのでは?
新聞社やTV局に対して,
「売れればいいのか!」(倫理観の喪失)
「金で心を売るのか!」(経営優先の姿勢)
「そもそも,まともな記事が書けるのか?」(情報を流通させる商社?)
→ 事件を後追いして,「正論」を吐くだけのマヌケな野次馬とどこが違うのか?
→ 甚大な被害を楽しんでいないか?
→ 他社より悲惨な写真が欲しくて,被害者の人権を無視していないか?
→ 幸せな報道は金にならないが,不幸せな報道は売れる!
こんな批判が渦巻いているようです。
NHK受信料の不払いも,根はマスメディアに対する不信感があります。
「世論の側に立つ報道」が,各社にとって重要なファクターになっています。
そこで,新聞・TVなどは事件が起こるたびに街頭インタビューをします。
しかし,以下の点で無意味では?
- 質問によって誘導されている?
- 編集するときに取捨選択されている!
編集者や記者が一般の意見を装って自分の意見を述べ,世論を誘導している。
- 卓見でもない単なる感想を放送することに意味はあるのか?
- きわめて限られた情報しか持っていない「市民」が,公の場で意見を述べる資格があるのか?
- コメントに対する責任は?
- 結果として,皆で「正義」を守るという風潮が加速される。
→ さまざまな角度から分析するNewsの本質に反する!
WebNewsの特性
新聞社のサイトを中心に閲覧すると,以下のような可能性を獲得できます。
- 即時性
- 流動性(訂正・付加)
- カラー(写実性)
- 動画配信が可能
- 3D液晶パネルの開発(シャープ)
- 広域A(居住地に束縛されることなく情報を入手することが可能)
- 広域B(US・中国・韓国語は、翻訳サイトサービス(無料)による閲覧が可能
- 過去の関連記事に遡ることが可能
- 各新聞社などの記事を巡回し比較することが可能
- 記事の大きさや配置による先入観を避けることが可能
- 資源の節約
- 品位に欠けた広告から解放される
- 注目する評論家の意見を探すことが可能
- 批判された側が反論できる
- どこからでもNewsに入っていける
- 関連するサイトへ行き確認することが可能
WebNewsの欠点
- 一覧できない
- 関連する情報まで閲覧していくうちに,怪しげな情報に惑わされることがある
新聞社・通信社などが管理するサイト以外にも,情報が公開されます。
そこでは,次のようなデメリットが生じます。
- 井戸端会議の延長に過ぎない。
- 事件について面白半分で書き込む。
- 誤った情報発信が頻発する。
- 雑多な情報が多すぎて,個人では選択しきれない。
- 情報発信者の責任が曖昧。
- 情報の流通に,歯止めがきなくなる可能性がある。
今後の傾向
(1) 新聞社 → 情報の商社化 (有料サイトの充実)
(2) 個人サイトの充実
とくに注目すべきは,(2)です。
個人で運用するサイトについて,ライティングの面から考えておくべきです。
参考資料A
・中馬清福『新聞は生き残れるか』(岩波新書833、2003年4月)
・本郷美則『新聞が危ない』(文春新書144、2000年12月)
・山本武信『IT革命とメディア』(共同通信社 2001年9月)
・佐々木隆『メディアと権力』(日本の近代14)中央公論新社,1999年10月
「本書の最大の課題は,新聞・新聞人と政府・権力の隠微な関係を解明し,
そのきわどい間合いの取り方を探り出すことにある」(p.11)
参考資料B
・市川毅・原田留美・仲井克己『実践国語表現』おうふう
・松下健次郎「人の心を惹きつけるWebライティング」(Web Site expert#02)
TOP [nakaiHP] に戻る
©2005 office NAKAI.All Rights Reserved.